知らなかった 教科書にある様なステップが ガンガンと ここブエノスアイレスでは 自然と動く。
何回も言っているが・・ 私はここ2年間 毎週一回 集中個人レッスンを アルゼンチン人先生に教わっている。 が 彼は私に一切 ステップを教えた事は無い・・。 とりあえず タンゴ魂を 私の中に叩き込む事しかしなかった・・。
どうやって 叩き込むか・・? と言うと・・ 私が 外反母趾の酷いので両足とも 親指は無い状態なのだ。 完全に浮いているので・・ つま先の5本の指で踊るのが タンゴ。 そして 親指が50%の体重を支え 他の4本があとの50%の体重を支えるのだ。
両足で全体重を支えるのではなくて・・タンゴの踊りと言うのは 常に 片足のつま先で全体重を支えるのだ。 だから 親指不在の私はどうやって踊れっちゅうの?! となる。
が そんなの 私の先生に言うと・・ あらら・・ じゃ~ タンゴ辞める? 僕はそれでもいいよ・・。と・・。 結果私の親指の付け根の辺りの足の裏に石の様な塊ができている。 つまり 私は片足の親指の代わりに 付け根の足の裏で全体重を支えているのだ・・。
彼の私への指導は とりあえず ガンガンと攻めて来る踊りをする。 だから 私も必死だ! もう 無茶苦茶でも なんでもいいので・・ とりあえず 先生に推しまくられない様に 私は 攻めに受けて立つ。
だが・・だんだんと ダイナミックな踊りとか 早いテンポの曲とかになると・・ もう 一曲も続けられない位・・息があがり・・ ぶっ倒れるくらいになる。実際 一曲先生と踊った後は しばらく椅子に座って 息を整えないと 次の曲は踊れない・・。
私が 先生に 私は72歳っだってのを 忘れないで! と言うと・・ 「あらら・・ じゃ~ そふぁ~にでも 座って お茶でもすすってた方が ずっと 素敵じゃ~ないの?」 と言う・・。
そんな感じで・・ 私は 2年間 ただただ 彼の踊りに攻め返す事だけを やって来た様な気がする。
今になって思うと・・ Musicality と言うのを 彼から 教わった事は無い・・。 別の場所で Musicalityのクラスには参加したことはある・・。 つまり いかに音楽に合わせたダンスにするかと言う訓練だ・・。 何拍子なのか? とか・・流れる様にとか・・ どこに強い音が入っているか? とか・・。
だが・・ 私の先生は そんな事 一言も言った事は無い・・。
彼のやり方は 一曲先生と踊る・・。 その後・・ 何を考えて踊ってた? とか どんな気分で踊った? とか・・ 色んな事を訊いて来る・・。
その度に 私は 途中で しんどくなって・・ 諦めた・・。 とか どうやって どこにステップを踏めばよかったんだろうか? とか 考える 言うと・・。
先生は 間違い! と言う・・。 そして そんな事 一切考えるな! 頭を空にして・・ 自分自身を音楽の中にいざなって・・ 楽しむのだ! それだけ! どんな動きでもいい! 足がもつれて 転んでもいい! とりあえず 自分を信じて 楽しめ!
そればっかり! そして また 同じ曲で 先生と踊る・・。 そして 先生の言うように・・邪念と言うのを 取り除いて 無になって・・ 楽しくやろう! と思うだけで踊る・・。
すると 先生が それだ! そうやって 踊るのだ! 前の曲の踊りと 全然違う! と言う・・。 私も えらく気分良く踊ったので・・あぁ~ こうやって踊ればいいのか~・・。 と納得が行く。
他にも 最近 ほんの最近 ステップの名前ってのを 私は知る事になる・・・。 今まで ステップなんて 何一つとして 先生は私に教えてくれた事は無い・・。
だが・・ Colgada だの Volcadaだの・・ Hiroの大回転・・Gancho の内 外, しっかりバランスのとれた Boleo 他沢山の言葉を聞くようになる・・。 が それが なんであるかは 知らなかった・・。 だって 先生は そんな言葉は一切 私に言った事もないし・・ 教えてくれた事も無いのだ・・。
しかし! 私は 気がついた・・ ここ半年の間に 先生はありとあらゆる それらのステップを 私の体の中にシッカリと 植え付けてしまっていたのだ・・。
つまり 自然に私はやっていたのだ・・。
彼はどうやって それらのステップを 私の体に叩き込んだか? と言うと 「自分を信頼しろ」 ただそれだけなのだ。引っ込み思案になるな・・ 自信をもて! それだけ・・。
なぜ それだけで あんなに沢山のステップを 私の体に叩き込んだのか・・? まるで 魔法のようでもある。
そして 気が着いたのは それらのステップを 頭で覚えて・・無理してそれをやろうとしても 決して出来るものではないと言う事だ。
頭で覚えて それをやろうとすると 見た目が不自然で 完全に美しさが失われている・・。そんな人をゴマンと見てきた・・。
タンゴのステップは 音楽と共に自然に体が流れる様に動いて 初めて ダンスになるのだ。
さて ここブエノスアイレスで 踊ってて 思ったのだ・・ それらのタンゴのステップが リードの男の人が ガンガンと入れて来る。 それも 曲の流れに沿って 自然にステップが入り込んで来ているので・・ 私も なんの意識もなく 自然にやっていると言う事だ。
ニュージーランドでは 時々 俺はこう言うステップも出来るんだ! お前しってるか? 的に無理やり入れてきているのは 何回も経験した。 私が それが分からずに・・ そのステップをしないと・・ お前知らんのか? こう言う時は こうやって 男のリードにフォローするのだ・・ と わざわざ コーチする男すらいる。
だが・・ こっちが そのリードに気が着いてないって事は そのステップを知らないのではなく お前のリードが正しくないからだ・・ ってのが コーチ男には分かってないのだ。
しかし・・自然に 二人の体の動きで それらのステップが 綺麗に音楽と共に流れる・・ と言う体験を ここブエノスアイレスでは ふんだんに経験した。
やはり 一般的にここは タンゴの真髄だけで踊っているのかもしれない・・。 もう レッスンとか 初級 中級 上級とか そんなこたぁ~ どうてもいいのだ。
タンゴは 楽しい 一瞬を 過ごす・・ それだけなのだ。
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