2024年5月3日金曜日

風呂

 今度田舎で空き家改造をした。 風呂は 何十年も前に設置された 古い物をそのまま 使っている。 しかし どっぷりと浸かれる深さの風呂は 清潔でガッシリとして 心を落ち着かせてくれる。


もう30年以上もニュージーランドで暮らしていると・・風呂ではなく 年中シャワー。 お湯に浸かると言う習慣の無い国での生活に慣れて それが普通になっている。


そして この古いどっしりとした日本の風呂は 73歳になる 私にとっては 実に郷愁を思わせ・・じわじわと暖かい湯が 心も 体も温めてくれる。


子供の頃に 裏山から 枝木を拾い集めて 縄で自分の背中に括り付けで持ち帰るのが 風呂の薪になった。


その頃以来 じっくりと ゆっくりと・・ のんびりと 湯に浸かると言うのは あまり覚えていない。 駆け足で突き進んで来た自分の人生は 湯を楽しむと言う時間すら無かったなぁ~・・ と 今になって 思う・・。


そして 又 前夫と結婚したばかりの頃の 前夫の実家での風呂を想い起こす。その実家には 夫婦と子供二人の一家で出戻った家族をも同居していた 二世帯家族。 その家自体が 京都の裏道の長屋にあり・・狭い4畳半がその家の中心部。 


風呂も外の井戸端に簡易的に作られた的の物だったと思う。 元夫と私は その二世帯いる所に泊まりに行ったのだから 3世帯が 折り重なるように布団を敷いて そこで全員が寝た様な記憶がある。


風呂は 次男の嫁の私が その三世帯の家族全員の最後に入れと言われた。 行った風呂場は まるで獣が荒らした後の様な悪臭が鼻をついた・・。 完全にぬるくなったであろうお湯には ビッシリと垢が浮き・・・お湯自体もう 半分以下に無くなっていた。


そのおぞましい程の風呂場に入ったトタン 私は風呂に入るどころか 泣いて 逃げたくなった覚えがある・・。


そんなこんな過去を 思い起こしつつ・・今 この自分の風呂場の 自分の風呂桶の中に浸かりつつ・・長年縮こまっていた 羽を 少しづつ解いて行く作業をしている・・・。


手足を少しづつ 伸ばしつつ・・ 自分の皮膚も 内蔵も じわじわと温まる。 透き通る清潔なふんだんなお湯を見るだけで なぜか 幸せを感じる。あれや これや と 自分の 過去の自分を振り返ると 今が 一番幸せなのかも・・?と思えて来る。


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