今 買い物から帰って来る時に おじいさんが道を横切っていた・・。 ちいっこい どっちかと言うと 小人的にちっこい。 で・・! よ~~く見ると デイビットではないか!
我が家の裏庭の塀の向こうは デイビットの家の敷地と隣接している。 我が家をゲットしたばかりの時は 我が家の庭は ゴミ捨て場と化していた。
なのに 塀越しに彼の庭を見ると もぉ~~! 天国の楽園的に素敵なのだ! 美しい芝生の周りには こんもりと無数の花々が咲き誇り! アーチもあって・・ アーチの向こうの隅には こんもりとした大きな木がしげり・・その隅には 彼の手作り 小屋がある。 小屋の中には また 素敵な彼の手作りベンチが設置してある。
小さな池には 蓮の花が咲きほこり 沢山の金魚が泳いでいる。 又 反対側には 大きな温室が設えてあり・・その中には色んな種類の野菜が植えてあって・・ トマトなんか 出来すぎて 食べきれないんだよ~! と 我らにいるも 塀越しに くれたのだった・・・。
そして 彼は 庭に大きなガレージがある。 まるで 一軒家の様なサイズのガレージで その中には 大型バスサイズのキャンパーバンがあった。 古いバスをゲットして 全て手作りで キャンパーバンにしあげているのだそうな・・。
彼の奥さんは もう何年も伏せっていて・・外には 全然出られない・・だから 彼は そのキャンパーバンに彼女を乗せて ニュージーランドじゅうを旅してあるくのだと言っていた。
彼女は歩けないので 車椅子なのだ。 そのキャンパーバンに乗るのに 車椅子ごと 上げ下げして 彼女を乗せる仕掛けも彼は作っていた。 彼は なんでも 自分で作ってしまう。 鉄を溶かしたりして部品まで作ってしまう。 勿論! 溶接もする。 とりあえず 普通業者しか出来ない事でも やってしまうのだ・・。
そうこうしていたら・・ 彼は 右半分の顔と言うか 頭の部分に癌ができて・・顔半分切り取ってしまった。 それ以来彼のガレージは無くなり・・勿論! キャンパーバンも消えた。
初めて彼が癌の手術をした後に会った時は 彼の顔はまるで 怪物の様で 恐怖さえ覚えた。 が・・彼は生きていた。
多分彼は そう長くは生きないだろうなぁ~~ と思っていた・・。
そうこうしていたら・・その後 すぐ 病に伏せっていた 奥さんが亡くなった・・。 後から 後から 彼の人生は不幸が続いていた・・。 それから もう 10年は経っているだろう・・。
私は久しぶりに 今日彼を見た。 最初その小人のようなお爺さんを見た時 だれだか わからなかったが・・ デービッドだと言うのに気づいた。
恐怖さえ感じた あの顔は 少しふっくらして 血色も良く・・ 彼はすぐ私が誰だかも 思い出してくれた。 「おげんきそうですね~!」と声をかけただけだったが・・ 彼はそれだけではない!
きっちり!と生き抜いて そして 元気にしているのだ。 彼の楽園的庭も健在。 彼は日々 庭の手入れをしつつ 働いているのが分かる。
自分が ダラダラと 愚痴をいいつつ ただただ老いているのが 恥ずかしくなる。 彼に負けてはいけないのだ。
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