2021年12月21日火曜日

諸行無常の響きあり

 年を取ると時間が過ぎるのは 早いと 思っていたが・・最近とみに早くなって来た。 

10年が2・3年に感じる程 時間の経つのが驚異的に早い。

ついこの前と思っても すでに10年経っている。 恐ろしい。 と言う事は私が 80歳に死ぬのなら あと2・3年しか生きられないのか? 90歳まで生きるのであれば あと 5年ぐらいの感覚でしかない・・? と言う事になる。 

なので 時間の無い事に焦りさえ感じる・・・。

そういう事なので・・物の耐久性がグン! と短くなっている。 普通なのかもしれないけど・・時間が早く経つ我等老人にとっては 物の寿命が短いのだ。

庭用のプラスティックのゴミバケツが 老朽化してボロボロになっているのに気づいたのには愕然とした。 こんなもん 私が死ぬまで キチンと活躍してくれるのだ! と信じて疑っていなかった・・。

が・・陽に焼け ちょっと触っただけで バリバリに割れる・・。 そんなに薄い訳でもなく 安もんでもない・・。 

夫なぞ Tシャツが すり減って ボロボロになり 大きな穴が沢山空いているし・・指でひっぱると ピリピリとすぐ裂けそうさけど・・それを 着ている。

彼にとっては まだまだ 捨てるに早い。 そう簡単に老朽化するはずがない・・と頑固に思っている。

半永久的に使えると思っていても そんな期待は みじんにも裏切ってくれる物ばかり・・。あれよ あれよと言う間に ”物”と言うものは すてなければならなくなる。

歯磨き粉や 歯ブラシも 昔は半永久的に存在しているように思えた・・・。 が! 今は アッという間に 歯磨き粉なんかなくなる。 歯ブラシも すぐ使えなくなる。 下着だってそうだ・・。

え~~!! ついこの前買ったのに・・も~! ボロボロ・・。一回に10枚ぐらいのパンツを買う。 結果今は 30枚ぐらいのパンツが 箪笥の引き出しに入っている・・。

最初に買った10枚は もうボロボロ・・そろそろその10枚は捨てて 買い足さねば・・。 

どの店で いくらで買ったというのもはっきり覚えているくらい つい数年前に買ったのに・・それも上等なのを買ったのに・・なぜにボロボロ・・・

それだけ 早く時間がたったのであろう・・。

なぜか 頭に下の句が浮かんだ・・・。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。おごれる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。

色んな事を経て 長年生きてきて この文をかみしめると・・・う~~~む・・・非常に気持ちを適切に表してるなぁ~~と思う。 

物の寿命とは違う事をこの文では言ってるけど・・同じだと思う。 自分自身の事を考えると 老化したこの体は 本当に 塵となって 風に吹かれて消えそうだ・・。

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