タンゴダンスを始めてから もう5年ぐらいになる。 コロナで完全に2年はランクがあるが・・。
でだ ここ半年は 先生から ”自分のダンスをしろ”の訓練を受けて来た。 つまり リードする人にただ着いて行くのは おしまいにして ”自分のダンスを作りあげる” と言う事だ。
なんの事か良くわからなかった。 つまり パートナーダンスは 相乗効果があってこそやっと成り立つ訳なのだ。 つまり 片方がリードして片方が付いて行くのは パートナーダンスではない。
相手の力を使って 自分のダンスを ダイナミックに エレガントに と相乗効果を醸し出すのだ。 これは リートする側も同じで フォロアーからの微かな動きから リードも又 動きが力強くなる。
お互いに与えあってこそ 相乗効果が出る。
と言う事は ”自分のダンス”をつくりあげなければならないのだ。
と言う事で 先生は時々 私とダンスをするというよりも ただの丸タンボウの様になって なんの抑揚もつけない・・つまり 完全なるダンス初級者になりきる・・それを相手に私は 自分のダンスを踊らなければならない。
これは 本当に踊るのは不可能な状態になる。 でも それでも自分のダンスを少しは踊れる様に ここ半年ぐらい 先生は私を特訓してくれた。
で 今度 NZ Tango Festivalが 6月の末から Wellingtonで開催。 あまりにもデカイ 結構海外からもトップダンサーが集まって来るし・・私は やっぱ そういう所に行くのは もう嫌だ・・。 と 先生に愚痴をこぼした。
つまり 完全に無視され 踊ってくれる相手なんて 絶対に見つからないしただただ 座り続けて 人がこれ見よがしに踊っているのを見ているだけ・・全然おもろくないし・・。
そこで 先生が 私に”目を覚ませ!! 自分をチャレンジするいいチャンスだ!” としきりに言う。
踊る相手が一人もいないのに チャレンジも何もないべ~~ 自分がみじめのどん底に突き落とされて 自分自分を見失うだけ! そんなの もう何回も経験したし・・
と私が言う・・。
先生は ”いや!こういう時こそが 自分を発見するチャンス!” 私”どうやって~!!?”
先生の言うには 私は常に他と比較して 自分を奈落の底に突き落としている・・。
そうなのだ・・私はいつも自分がチビで 黄色人種で 老人で 足腰弱って ヨタヨタしてて・・ブスで・・と愚痴る。
で 先生は 今度のFestivalで踊る時は まず 自分のお気に入りのドレスを身に着け ガッチリと化粧をし・・踊る前に自分に言い聞かせつつ 背を最高に伸ばして 相手に臨む・・
自分は背の高い 金髪の足の長い トップダンサーである!! と・・・。 そう私に ぴしゃり!と言うのだ。
先生はいつも彼のヨガのクラスに行くと 背のタカ~~い! 若~~い! 白人の 足の長~~い男が居て・・ そいつは 長い脚を 180度に広げて床にぺた~っとくっつける事が出来る。 彼は バレリーナでもあるのだそうな・・
で 先生は背が低い 肌はかなりの茶色・・しかし!
先生は そんなバレリーナの男は見ない! そして そいつに対して ”ケッ!!” と思う。 完全に無視!
先生自身 今度のNZ Tango Festivalでは 堂々と! ”どや~!!” と言う態度で 何百人と集まるダンサー達をなぎ倒してやる~!! と言う勢いで行く・・ と言う。
その気迫に私は圧倒された。
先生はお前のダンスが誰と踊っても引け目を感じる事は無い・・僕は本気でお前と 踊る事が出来る。 つまり Festivalで何百人ものダンサー達の前でデモンストレーションをしたその先生が その時と同じ気迫で お前とも踊れる・・・というではないか!
ホントか~?! とは思うけど・・・つまり 私に自信を持て! と彼は言っているのだ。
昨夜のレッスンの後は 別の所で Milonga(タンゴダンスパーティー)があるので そこで 私は 先生の言葉一つ一つを思い出しつつ・・踊る・・。
が! やっぱ 超一流のダンサーの先生と踊るのと 初級者と踊るのとでは訳が違う・・音楽にも全くあわず ってか無視・・体もグラグラ動くのでつられて 私も倒れそうになる・・。 もう 全てがグッチャグチャ。
今朝の先生からの定期便で ”昨夜のMilongaどうだった?”の問いに 私は グッチャグチャ! これをどうすりゃ~いいんだ~?! と 又 先生に愚痴る。
先生: 誰でも最初は初級者だった それを忘れるな!
が~~ん! そうなのだ 私のダンスを始めた頃のみじめさは半端なかった・・ それでも踊ってくれた人に本当に感謝せねば・・と言う気持ちにいっぱいになる。
先生に ニュージーランドでトップダンサーと思っている女達は(彼女らは全部もう先生になっているのだが・・) 初級者と踊ると足をくじく危険性もあるので 絶対に踊らないし・・やっぱそうする事が いいのだろうか・・自分を下げない為にも・・と言うと・・。
先生: そいつ等は ビッチ!! 最低な奴等!! と言い放った。
そして 先生が付け加えた・・・
初級者と踊って 自分がグッチャグチャになった状態は自分のダンスをまだ見出してはいないのだ・・ どんな場合でも 踊れる様にそこから自分のダンスを見出して行く事で 自分のダンスが見えてくるのだ。
ん~~~・・・ と私は唸った。 まさにそうなのかもしれない。 私はビッチの女達の様にはなってはいけないのだ。
自分探しの旅に出て でも どうしても 自分探しの作業ってそう簡単な物では無い・・・しかし・・先生の言葉から やっと 少し探す方法の光が見えて来た様な気がした。 簡単には 自分ってものは見つからない物・・でも 探す方法が解れば後は頑張ればいい・・。
グッチャグチャのとんでも無い 難しい状態から どうやって自分を見出すか? 多難だぁ~~。
しかし この先生には いつも 救われている・・・。 私の先生は偉大なるダンサーだけではなく 偉大なる哲学者でもあるようだ・・。
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